こんにちわ。


週末ブロガーのぺろりです。


DELLといえばIBM、HPと次いで名前が挙がる米国の巨大ITメーカーであり、パソコンに詳しい方でなくとも自宅用PCとして、家電量販店などに行けば必ず一度は目にしたことがあると思います。


米国を代表するハードウェアメーカーであり、その巨大な資本を元にソフトウェア、テクノロジー企業を買収を繰り返し、ワンストップなエンタープライズサービスを世界中に展開している企業です。


この度、株式市場に再上場を果たした同社ですが、今後の展開が気になるので調べてみました。


では、早速参りましょう。


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デル・テクノロジーズ(DELL)

創業は、現CEOでもあるマイケル・デル氏が1984年に設立。


実は、2017年にニューヨーク証券取引所(NYSE)に再上場したばかりの企業です。


ご存知の通り、個人、法人向けのPCやサーバ、ネットワークのインフラ機器、クラウドサービスを所有し、直近ではVMwareなど多数買収したりとITコングロマリット的な総合PCメーカーです。



dell-chart
再上場してから、60ドルの高値までつけたものの、目ぼしいニュースもなく下落・・・。


著書でお馴染みのジム・クレイマーさんが、DELLは安すぎるとコメントしており、一時は70ドル近くまで値を上げていましたが、現在は、55ドルアンダーで落ち着いているようです。



DELLの強み

個人向けPCは、価格も安く、使いやすさもあることから常に一定の人気があり、特に初心者向けのPCとして打ってつけの価格帯、といった印象があります。

その分、ライフサイクルはやや短めという点もあり初期不良や、故障率の高さ、といった点からも、長時間、数年単位で長期使用する分にはやや心許ない点も否めません。


インフラ系は、PowerEdgeをはじめとするサーバ、ネットワーク製品に対しては一定の品質があり、Amazon Web Serviceのようなクラウドインフラが進む中、オンプレミス環境での安価な導入ができる点に対して高いセールスポイントを持っています。

またストレージはトップブランドでもあったEMCを買収し、VMWareと包括的なサービスを多数買収しており、オセロの角を取るような素晴らしい戦略性を持ち合わせています。

この攻めの姿勢は、クラウドで伸び悩んでいるIBMより、はるかに高く評価できると感じますね。

以前上場していた際は、配当を出していたようですが、現在では無配ですので、長期保有するメリットがやや薄い印象を持ちます。



投資株としての評価

しかし、正直ITセクターにおけるハードウェアの売買は利益率が低い点が悩みです。

測定基準期待値判定評価
ROE(自己資本利益率):20%14.10%
EPS(1株利益):5%20.40%
EPSNextY(来年EPS成長率):5%28.12%
EPSNext5Y(来5年EPS成長率):5%6.40%
EPSPast5Y(過5年EPS成長率):5%33.50%
Current Ratio(流動比率):10.7
Gross Margin(粗利益):30%31.40%
Operating Margin(営業利益):15%2.80%
Profit Margin(純利益):10%5.00%


表の示すとおり、営業利益、純利益ともに低いです。



dell-eps

過去3年の成長率は、あまり芳しくありません。


IBMもTHINKPADを切り離し、レノボへ売却しました。

同社のコンシューマー品においては安価な製品群が多く、市場の取り合いでは正直勝てる見込みは薄く、レノボの影響力が強く中国市場での需要期待が薄いこともマイナス要因です。



この分野は新規参入が少なく、定期的なライフサイクルが組み込まれているため、完全に没落すると言う可能性は低いものの、ハードウェアだけでは生き残りは難しく、サブスクリプションモデルのビジネスや、クラウドサービスを含めた包括的なユーザーの囲い込みが必須となってくるでしょう。



dell-cf
粗利益は期待値を超えているものの、営業利益の低さはやや厳しい印象。


上場したばかりなので、数字面はあまり参考にはならない点もありますが、

フリーキャッシュの高さは十分であり、今後のキャッシュフローの改善は期待できそうです。


dell-sales

売上は順調に推移していますが、やはり利益率の低さが目立ちます。


ITセクターは、今後の米国市場の稼ぎ頭となるセクターでもあるため、ハードの需要が尽きることはないものの、PC市場が急速に拡大しているわけでは無いため、思うように利益を伸ばせていない印象が否めません。


dell-debt

やや、収益体制に難あり、と言えるでしょうか。


同社の弱さに、IBMのような統括的なコンサルティング力はなく、HPのようなハイエンドなサポートビジネスモデルも無いからです。


売り切り方のビジネスモデルは継続が難しいため、時代はサブスクリプションへと移行しつつある中、BtoB、BtoCにおける長期ユーザーを囲い込む戦略はまだヒットしておらず、このままPCの組み立て販売を続けるのであれば、あまり再上場したメリットも見当たりません。



dell-bs


営業キャッシュフロー、1株当たり収益は順調に増加しているため、今後に期待となりますが、大きく株価を飛躍するには、新たな企業の買収やビジネスモデルの転換といった大きなトリガーが必要そうです。



まとめ

無配なため、キャピタルゲインのみが目的になりますが、十分に成長する可能性はあるとみています。


同社はR&Dへの投資が非常に高く、買収に貪欲であることから他メーカーと比較しても合併のニュースを理由としたブレイクが見込めるためです。


もう1つの可能性は、インフラの強みを生かしたサービスの充実です。


DELL社製品でなければ、といったベンダー選定メリットは多くはないものの、VMwareやEMCといった強力なインフラのバックボーンを手に入れたことから、これらに乗せるサブスクリプションモデルのサービス等が充実してくると大化けする可能性は非常に高くなります。


CPUプロセッサメーカーのAMDのシェアが10%を超え、インテルの牙城を崩しつつあるので、このあたりがどう影響してくるか、でも株価の恩恵を受けることはできそうですね。



今のところ40~50ドル前後での推移は、比較的妥当といえそうです。


しかし、前述の通り情報技術のニーズは年々増加傾向にあるものの、先進的なハードを発表しているわけでもなく、インフラストラクチャーを主導する強固な技術力があるわけでもない点から、ビジネスモデルをいかにエンドユーザー向けに展開できるか、がカギとなりそうな予感です。


それまでの間は、依然として低迷を続ける可能性が高いと言えます。


コロナショックによる需要増を受けて、各企業における在宅勤務は、着実に定着していくことになり、サポートの需要が伸びてくることが予想されます。


いわゆる企業向けオンサイトではなく、個人宅への代替品、パーツの手配といった統括的サービスができるハードメーカー、保守メーカーに、企業側も安心して発注をかけていくことになると予想されるからです。


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