こんにちわ。

本日は、楽天証券における人気iDeCo商品の1つである、iTrust 世界株式の構成銘柄の中身を見ていきたいと思います。

今回もトップ10の構成銘柄を調べてみました。





iTrust 世界株式

楽天証券でも取り扱いされている投資信託の商品の1つであり、ピクテ投信投資顧問が運用を行うオンライン専用のアクティブ・ファンドです。


ピクテは1805年スイスに本拠地を置く企業で、運用資産サービスを展開しています。


日本市場への参入は1987年の資産運用サービスから、1997年には投資信託へと裾野を広げ運用資産総額は、2.48兆円にも及ぶ巨大ファンドです。


iTrust 世界株式ファンド自体の設定日は2016年2月とまだ浅く、純資産は19.41億円とやや少なめです。


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ベンチマークを設けておらず、競争優位性の高いグローバル企業の株式に分散投資する、という名目で

  • 高ROE(株主資本利益率)

  • 低レバレッジ(負債比率)

  • 安定的な利益成長を重視すること

この3つの原則にて、優良株の選定を行っているそうです。


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本年度の騰落率は、1か月では+9.42%3か月では-13.48%6か月では-7.34%となっています。


直近の数字は、コロナショックの影響が甚大であることから已むを得ないと思いますが、設定来では+35.74%、年率では+7.54%という好成績です。


なお、運用管理費は0.979%となっています。

1%未満ですので決して高価な部類には入りませんが、低コストとはいえない数字かと思います。






構成銘柄

構成比率は米国株式56.3%、イギリス8.9%、ドイツ5.4%、フランス5.0%、日本4.7%となっています。

スイス、カナダの比率が少ないのも珍しいと言えますし、先進国メインとしつつも、新興成長国にも投資することもある点が特徴となっています。


最終的なポートフォリオは60~80銘柄に選定されており、2020年4月時点においては68銘柄です。


以下、組み入れトップ10の内訳を見ていってみましょう。


【MSFT】マイクロソフト 4.5%
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2019年10月末時点でも同社が1位でした。

当時の比率は3.6%でしたので、大きく保有比率を上げていることになりますね。

株価も年度最高値の190ドルまで、残すところ7ドル弱となってきました。



【GOOG】アルファベット 3.5%
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こちらも前回同様の2位で、保有比率も変化なしです。

もはやYoutubeの多様性、著名人の無料講座やニュースソースを見ていると、地上波テレビの必要性を完全に論破するメディアになりつつあると感じます。

それゆえにクラウド部門の収益がやや減衰しつつも、同社の広告収入は、十分に期待できると言えます。


【AAPL】アップル 2.8%
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こちらも前回同様の3位で、保有比率も変化なしです。

マイクロソフト同様、年度最高値の更新はもう手が届く範囲にまで復活していますね。



ROG:SW】ロシュ・ホールディングス 2.5%
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ラッセル・インベストメントでも3位に入っていた、ロシュ。

こちらも前回同様の比率、ランクです。



【V】VISA 2.4%
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前回ランクインのJ.Pモルガンを、押しのけてランクインしたのはVISAでした。

J.Pモルガンが大きく後退しているということは、ウォーレン・バフェット氏と判断は同じということになりますね。


VISAも実に2か月ぶりに190ドル台まで戻してきました。

次第に経済が動き始めている兆しと見て、良いのかなという気がします。



【GSK】グラクソ・スミスクライン 2.2%
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ADR銘柄としても人気の高いイギリスの製薬会社ですが、トップ10入りは初となるグラクソ・スミスクライン。


ワクチン、コンタック(鼻炎薬)などの市販薬も多く手掛けている企業ですね。

株価は停滞気味なため、配当は5.47%と魅力的に見えますが、減配を繰り返している企業なだけに、個人的には食指が伸びない銘柄の1つです。



【JNJ】ジョンソン・エンド・ジョンソン 2.0%
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こちらも組み入れ銘柄トップ10における、常連であるジョンソン・エンド・ジョンソン。

ダブルトップを形成後に、急落する形となりました。

前ランクのグラクソ・スミスクライン同様、アビガンの有効性が振出しに戻ったため、ヘルスケアセクター全般、軟調となっていますね。



【AMGN】アムジェン 2.0%
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米国カリフォルニア州ロサンゼルスに本拠地を置く、バイオテクノロジーの最王手企業であるアムジェン。

赤血球の生成促進剤エポジェン、白血球の生成促進剤ニューポジェンが主力で、神経病とがん治療薬も手掛けています。



【WMT】ウォルマート 2.0%
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世界最大のスーパーマーケット店であるウォルマート。


コロナショック中でも、オンラインの売上が70%増となる驚異的な成長を見せています。


前回ランク12からの大幅上昇となり、納得の判断ですね。


【INTL】インテル 2.0%
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以前には、9位ランクインでしたので1ランクダウンとなりました。

半導体もようやく回復の兆しが見え始めてきましたね。

20位にはオランダのASML、25位には、クアルコムがあります。

ちなみに前回の10位はドイツのSAPでしたが、SAPはだいぶ翳が見え始めてきたように感じる企業の1つです。



まとめ


構成の内訳に関しては、十分納得できる内容であり、確かな利益を運んでくれそうなファンドの1つだと思います。

GAFAMにがっつり寄っているファンドが主流の中、フェイスブック、Amazonはランク外となっている点が特徴でもあり、選定理由として解せないところでもあるかな、という気がします。


情報技術、ヘルスケアの割合が高いことからも今後の期待はできそうですが、以外にも3位に資本財、サービスが入っているあたりが他社と異なっているところだと言えます。


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17位にハネウェル、22位にリンデ、24位サフランなどが該当しますが、この辺りも珍しい構成ですね。

おそらく航空関連を狙ってのことだと思いますが、ウォーレン・バフェット氏の判断に倣うとすれば、次回組み入れ比率が大幅に減少している可能性も否めません。


他、アジア圏では14位にシンガポールのDBSグループ・ホールディングス、15位にサムスン、18位にソニーがランクイン。


食品トップは19位のペプシコでした。

やはりコカ・コーラを組み入れるファンドより、ペプシを上位に取っているほうが多い印象がありますね。


ざっと流し見していきましたが、いかがでしたでしょうか。


パフォーマンスに関しては、今後も様子見していきますが、楽天証券においては楽天VTI、たわらノーロード先進国の2強ファンドが存在しており、いずれも低コストかつ高いリターン実績を誇るため、積極的に同ファンドに組み入れる理由、判断に迷う印象があります。


また次回の組み入れ比率が、変更になった際にアップデートしていきたいと思います。



最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
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