こんにちわ。


人気の高い、高配当ETFの構成銘柄を調べてい観たいと思います。


ブラックロック社は、2020年の2Qにおいても、営業利益10%増、希薄化後EPS22%増、11億ドルもの自社株買いを実施しており、企業の業績自体も好調そのものといえます。

iシェアーズ 米国高配当ETF

iシェアーズETFは、ブラックロック・グループが運用するETFで、モーニングスターの配当フォーカス指数に連動しています。

ブラックロック社は1兆8553億ドル(約200兆円)という、圧倒的な純資産残高、世界35.2%という市場シェアを持つグローバルな資産運用会社です。


設定日は2011年、ヘルスケア、エネルギー、生活必需品、のセクター重視した中堅銘柄を中心に、75銘柄で分散されています。


現在のPERは17.48とそれなりの人気といったところでしょうか。




株価の推移として、コロナショックの直前までは順調に上昇しており、この10年で約2倍にまで上昇していました。

現在のナスダック一人勝ちのような市場においては、構成銘柄の都合上、やや苦戦を強いられているといった状況です。


続いて過去のパフォーマンスを見てみます。




当然ながら直近1年間のパフォーマンスは、マイナスとなってしまっていますが、設定来でも9%近いプラスになっており、10年もの間、リスクの高い高配当を貰い続けることが出来るのは、非常に大きいメリットがあります。


高配当でも、10年経てば成長率も下がりますし世の中の価値観も大きく変わります。

一銘柄で高配当を維持することは限りなく不可能に近いですが、こういったETFであれば比較的簡単に維持することが容易となるでしょう。



決算は年4回、(3月、6月、9月、12月)で、ポートフォリオも同時期に見直しされています。

総経費率は0.08%と低く、配当利回は4.15%と高めです。


過去の推移をグラフにすると、以下のようになりました。



やや中堅銘柄が多いためか、株価の上昇率は頭打ちとなりつつある印象があるものの、配当はしっかりと増えており、長期的にも安心して保有できそうです。


3月の配当は0.9144、6月にはやや減少し、0.8795でした。

うーん、100ドル以下のETFと考えてもこの配当は、非常に魅力的ですね。

構成銘柄

全セクターの構成比率は下記のとおりです。




75と分散力は比較的浅めであるため、TOP10構成が大きくウェイトを占める形となっています。


ヘルスケアがトップとなっていますが、高配当銘柄の少ない情報技術は皆無であり、現在の市場の流れを鑑みると、それなりに暴落の影響を受けやすい構成とも言えます。

また2番目にエネルギー銘柄が入っていることも、全体株価が膠着しやすい要因であるとも考えられます。


では、いつものようにTOP10での構成を見ていきます。


【T】AT&T　9.60%


ネットフリックスもコロナショック以降の新規加入者は伸び悩み、好調を続けるディズニーや、コムキャストもまもなくピーコックのサービスインを控え、動画配信サービスは戦国時代へと突入する中、同社のHBO Maxが徐々に日陰となりつつあります。


現在の配当は、破格の6.84%となりました。


【XOM】エクソン・モービル　8.49%


高配当代表銘柄の1つで、配当率は8.19%にまで上昇しました。


普通に考えれば、テスラがあれだけ株価が上がって、時価総額がトヨタを超えているこのご時世に石油エネルギーは、分の悪い投資先であることには間違いありません。


原油価格も減産調整の買いもむなしく、未だ回復の見通しは立っていませんが、信じてホールドを耐えることが出来るか、が命運を分けそうです。


【JNJ】ジョンソンエンドジョンソン　7.21%


ここで、いったんブレイクとなるヘルスケア銘柄の絶対王者、ジョンソンエンドジョンソンでした。


配当は2.70%、51.41%の配当性向、57年連続配当と教科書のような数字です。


高配当ETFにおいて、ディフェンス力のバランスを取っている銘柄かと思います。



【VZ】ベライゾン　6.62%



AT&Tと並び、米国2台キャリアであり、おなじみの高配当銘柄ですね。


5Gの恩恵が大きく株価もピークを迎えたものの、コロナショック以降のロックダウンや外出自粛のため、その後の動きは軟調そのものとなっています。


配当率は4.40%となっています。



【CVX】シェブロン　5.85%



株価はエクソンモービルより、耐えていたように思えますが、気づけば1/3以下を割り込み始め、3%程度の堅調な推移だった同社も、今や6.05%までに跳ね上がりました。


流動性比率に関して絶対的な自信を持っていたようですが、ここまで長期化するとやはり、厳しさが滲んでおり、徐々に株価を削られている印象です。


【PFE】ファイザー　5.70%


新薬開発に舵を切り始めた、ファイザー。


過去に減配履歴がありますが、配当率は4.16%と高配当を維持。


AT&Tなどと並び、比較的安価で、手を出しやすいところも魅力ですよね。



【KO】コカ・コーラ　4.09%



バフェット銘柄としても、お馴染みの王道コカ・コーラ。


配当率は3.56%と美味しい数字ながらも、底堅い株価で永らく買い増していける安定銘柄です。


ここ数年の飲料水業界全体の、売り上げ減少がやや気になるところですが、同社の屋台骨はまだまだ頑丈と言えそうです。


【MRK】メルク　4.07%



主力のキイトルーダ、オプジーボを持ち、高い営業利益を誇る同社。


一時期は、アッヴィと株価並走していましたが、コロナ後以降は動きもなく、軟調が続きます。


配当率は3.07%と、ここ数年で大きく増配を重ねてきています。



【CSCO】シスコ　4.04%



WebEXのテレビ会議システムで、徐々に巻き返しつつあるシスコ。


配当率は3.07%と程よい数字、株価の安定感、はコカ・コーラに近い優良銘柄だと思います。


ネットワーク技術を20年近く牽引している企業ですが、先見性がイマイチで、幾度も時代の潮流に乗れずにボックスレンジから抜け出せない同社。

マイクロソフトの様に返り咲くために、今のシスコに必要なのは、インド出身のCEOです。(適当)



【PEP】ペプシコ　3.59%


先日の2Q決算も、スナックは依然として強い売れ行きで、良く持ちこたえた決算を見せ、Q3に向けて大きく回復の期待を繋げたペプシコ。

株価は長らく、もみ合いが続いていますが地合いは悪くなく、次のブレイクまでの下地のような兆候と見ています。


自社株買いもしっかり継続しており、配当率は3.07%、株主優先意識の高い優秀企業です。



他10位以下の構成を振り返ってみると、


ヘルスケアは、14位にアムジェン、15位にギリアドと比率は高いものの、意外と銘柄数は少ないため、ディフェンシブ力も脆さが仇となる可能性は高い。


逆に公共事業は数が多く、ドミニオン・エナジー、デューク・エナジー、サザン、アメリカン・エレクトリック・パワー、センプラエナジーなどが入っていますが、ネクステラエナジーといった、大型銘柄は入っていません。


主力のエネルギーもエクソン、シェブロンの2銘柄で3/4を占めており、ほぼ決め打ちの状態が続いています。


生活必需品は、コカ・コーラ、ペプシコ、キンバリー、ゼネラル・ミルズ、ケロッグ、とおなじみの食糧、飲食系の企業が粒ぞろいで中盤を固めているイメージ。


情報技術に関しては、シスコ、テキサス・インストゥルメンツと少なく、今後の株価の伸びに関してはやや出遅れが懸念される内容となります。


逆にこの構成で、IBMやアッヴィが入っていないのかが、腑に落ちない気もしますね。

まとめ