こんにちわ。

低金利の影響で金融、保険の株価が苦境に立たされていましたが、徐々に回復傾向にあります。

中には50%近く下落した銘柄も多く、依然として高配当銘柄となっている銘柄も数多く存在します。

これって、今、買い時なんでしょうか。




金融セクターの状況について

銀行株・証券株はもともと景気に非常に敏感なセクターであり、バブル崩壊に弱い特徴を持っています。

政府支援策や、FRBの保護や介入、金融緩和後による持ち直しからの1年間がスイートスポットとなり、その後景気の回復に伴い徐々に妙味が無くなります。



さて、今回コロナショックによって銀行株が大きく売られた理由の1つには、多くの企業が停滞し大幅な減収となる見込みから融資回収が困難となったり、賃料不払いによる不動産等の不良債権化といった懸念や不安を織り込んだものと考えられます。


またマイナス金利にまでは至っていないもの、景気が不安定であることから利下げが行われ利ザヤを稼ぐ業態である銀行業は大きな損失が見込まれるからです。


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ここまでは、冒頭に記した金融は「バブル崩壊に弱い」という台本通りかと思います。


そして、考えられるもう1つの大きな理由もあり、ウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが「世界は変わった」という発言した通り、大量に銀行株を手放しています。


以前まで保有銘柄の4割を超えていたものの、ゴールドマンサックスは8割近く手放し0.6%まで減少、JPモルガンは4%から1.9%までに減少したことを発表しました。


こういった流れもあり銀行セクターが塩漬けとなっていたのですが、市場の回復とともに解禁の兆しが見え始めています。


ブルームバーグの記事によると

5月の消費者信頼感指数は低下を見込んだ市場予想に反して前月から0.9ポイント上昇し、4月の新築住宅販売件数は市場予想の2割強の減少に対して前月比0.6%増えた。

金融のゴールドマン・サックスは9%高、JPモルガン・チェースは7%高となり、相場上昇をけん引。航空機のボーイングは5%高、建機のキャタピラーは4%高となった。

業績が外出規制の影響を強く受けている旅行・レジャー株も軒並み大幅高だった。空運のユナイテッド航空ホールディングスは16%高、アメリカン航空グループは15%高と急騰した。

機関投資家が運用の参考にするS&P500種株価指数が一時、3000の大台を約2カ月半ぶりに上回った。終値は36.32ポイント(1.2%)高の2991.77。

加えて、VIX指数も危険水域である30を下回る数値で推移しており、25近くまでゆっくりと下降しており平和市場を取り戻しつつある傾向にあると判断できそうです。


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コロナ直撃した3月には75オーバーとなる異常事態から半減。スカウター壊れるで。


米景気が回復に向かっているとの楽観的な見方が強まりつつあり、金融、資本財が連騰に向かっているわけです。

先日もダウ+553.16(2.21%)、ナスダック+72.14(0.77%)、S&P500+44.36(1.48%)となり、情報技術セクターの強かったナスダックが一時足踏みしつつ、コロナ以前のような強いダウの勢いが戻ってきた印象があります。


このまま景気回復していく前提で捉えた場合、まさに買い時とも考えられますが、どの銘柄がお得なのでしょうか。

今の状況を調べてみたいと思います。



現在の株価と配当状況

金融以外にも、保険、不動産なども気になったものもピックアップしています。

それでは、見ていきましょう。


【JPM】JP.モルガン
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年間配当3.60ドル、4.02%配当性向72.42%

連続増配8年

2019年の平均株価は110ドル、コロナショックによる下落率は42.15%でした。


【GS】ゴールドマン・サックス
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年間配当5.00ドル、2.78%、配当性向37.13%

連続増配2年

2019年の平均株価は201ドル、コロナショックによる下落率は56.8%でした。


【BAC】バンク・オブ・アメリカ
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年間配当0.72ドル、3.18%、配当性向47.65%

連続増配3年

2019年の平均株価は28.93ドル、コロナショックによる下落率は54.55%でした。


【WFC】ウェルズ・ファーゴ
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年間配当2.04ドル、8.34%、配当性向204.40%

連続増配8年

2019年平均株価は48.16ドル、コロナショックによる下落率は43%でした。


【C】シティ・グループ

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年間配当2.04ドルで4.63%、配当性向68.04%

連続増配4年

2019年平均株価は66ドル、コロナショックによる下落率は42.29%でした。


【USB】USバンコープ
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年間配当1.68ドル、5.10%、配当性向77.67%

連続増配8年

2019年平均株価は52.52ドル、コロナショックによる下落率は50%でした。


【MS】モルガン・スタンレー
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年間配当1.40ドルで3.47%、配当性向39.38%

連続増配5年

2019年平均株価は43.46ドル、コロナショックによる下落率は41.7%でした。


【BK】バンク・オブ・ニューヨーク・メロン
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年間配当1.24ドルで3.59%、配当性向33.86%

連続増配3年

2019年平均株価は47.42ドル、コロナショックによる下落率は54.9%でした。


【SCHW】チャールズ・シュワブ
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年間配当0.72ドルで2.17%、配当性向35.29%

連続増配0年

2019年平均株価は42.58ドル、コロナショックによる下落率は54.9%でした。


【BEN】フランクリン・リソーシズ
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年間配当1.08ドル6.04%、配当性向56.79%

連続増配0年

2019年平均株価は31.49ドル、コロナショックによる下落率は55.88%でした。


【CINF】シンシナティ・ファイナンシャル
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株価は、56%以上となる大打撃となりました。

年間配当2.40ドルで4.19%、配当性向70.22%

連続増配58年

2019年平均株価は98.89ドル、コロナショックによる下落率は43%でした。


【STOR】ストア・キャピタル
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年間配当1.4ドル、7.44%、配当性向142.44%

連続増配4年

2019年平均株価は34.43ドル、コロナショックによる下落率は37.5%でした。



下落率が50%を超えず、4%以上の高配当をスクリーニングするとJPモルガン、ウェルズファーゴ、シティグループ、シンシナティ・ファイナンシャル、ストアキャピタルなどが残りますね。


ウェルズファーゴの配当性向もそれなりの減配リスクを伴いますが、配当率8%は魅力的です。

これは、別途調べてみたほうが良さそうですね。



まとめ

バークシャー・ハサウェイは2008年の金融危機の際に、窮地に追い込まれていたゴールドマン・サックスの50億ドル相当の優先株を購入し、普通株に転換できるワラント(新株予約権)を取得、2013年に転換権を行使して普通株を取得し、大株主となっていました。


結局のところバークシャー・ハサウェイが、銀行株を売却した理由については明らかになっていませんが、個人的には、コロナショックによって金融のビジネスモデルが崩壊したとは考えていません。


お気に入りとされていたウェルズ・ファーゴも徐々に持ち株数は減少していましたし、金融セクターを以前より処分するタイミングを見計らっており、今回何らかの理由で一斉処分する判断になったのでは、と考える方が自然です。


なぜなら今やガンガン株価を取り戻している、アップルやAmazonも同時期に一部売却しているからです。


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「世界は変わった」という言葉をどう受け止めるべきか。


見方によっては、先日の航空株同様に報告義務を回避するために、10%以下までに減らした後にすべて手放すとも考えられており、バークシャー・ハサウェイが2度目の銀行株を放出した場合、大量のイナゴ投資家による叩き売りが発生し、暴落第2波が来ることも想像できます。


そのため、現時点で大量に買い増すよりか、もう少し待つべきか、判断に悩むところです。



話は少し変わりますがアクティビストでおなじみのビル・アックマン氏はバークシャー・ハサウェイ、ブラックストーンなどの投資を解消したと発表しています。


 
コロナショックは大バーゲンと発言したビル・アックマンの当時の記事。


同氏のファンドであるパーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントは、5月19日までのリターンは21%と好成績であり、コロナショック期にもヘッジで売り抜けたとされ26億ドルを獲得しているとのことです。


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つまりアックマン氏は勝ち馬状況にあるわけで、逆に経営破綻したハーツを購入したカール・アイカーン氏や航空株を買い増ししたバフェット氏の判断が、間違っている可能性も否めません。


2019年には、350万株もバークシャー・ハサウェイを購入していた彼が手放した、ということは現在のバフェット氏の考えに同意しかねるものがある、もしくは今後稼げる可能性が低いと考えているわけですね。


今後のバークシャー・ハサウェイの株価含め、要チェックとなりそうですね。



基本情報については、下記の記事をどうぞ。


【JPM】JPモルガンの紹介記事です。
 


【CINF】シンシナティ・ファイナンシャルの紹介記事です。
 


【GL】グローバルライフの紹介記事です。



【BK】バンク・オブ・ニューヨーク・メロンの紹介記事です。




【PACW】パックウェスト・バンコープの紹介記事です。





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