こんにちわ。

業界まとめ記事4弾は、過去に調べたたばこ企業のデータを基に比較してみました。

今回のエントリーは、フィリップモリス、アルトリア、ブリティッシュ・アメリカン・タバコの3社です。







たばこ企業

高配当銘柄として、必ず上位ランキングに入ってくるのが、このたばこ銘柄です。


シーゲル銘柄としても有名であり、安定したキャッシュフロー、連続増配、株価の低迷といずれも合致しており、長期投資において非常に優秀なパフォーマンスであったことも証明されています。


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ETFメインの投資であれば、気にすることもない銘柄かとは思いますが、インカムゲイン、高配当、不労所得といった個別銘柄をこよなく愛する投資家にとっては避けて通れないセクターの1つかと思います。


2016~2017年にかけて電子タバコの需要が高まった結果、一気に株価の評価が加速してしまったために、2020年現在においては程よく調整され、低迷している時期であるとも言えます。

たばこ銘柄が過去にも高利回りであったのは、高配当かつ低株価が続く間も愚直にナンピン買い増しを続けることによって、莫大なリターンを得ることができたとされています。


いずれも成熟企業であり、安定したキャッシュフロー、高い流動性比率、非シクリカルな属性と、長期投資に有利な条件を取り揃えている優秀銘柄です。



前置きが長くなりましたが、さっそく各社データを見ていってみましょう。

まずは2016年以降の各社のチャートです。

株価
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チャートをそのまま並べてみます。

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2016年から2020年5月末時点の株価の結果では、以下のようになりました。

  • MO 0.719倍
  • PM 0.875倍
  • BTI 0.775倍


何とも悲しいことにS&P500比では全敗です。

しかも、いずれの銘柄もこの4年間において13%以上の株価を損失しており、アルトリアに至っては30%近くも失っていることとなります。


見方を変えれば、電子タバコの乗り換え需要もひと段落し、元の株価に戻っただけとも言えます。






配当について

各銘柄の増配率は下記の通りです。

銘柄配当増配率
MO108.36%
PM103.73%
BTI103.47%


増配率としては、アルトリアが最も優秀な数字となりました。

フィリップモリスは、直近の3年間において確実に増配率が減少傾向にあります。

2桁増配企業は、ありませんでした。

全社ともに成熟企業、高配当であるが故に、高成長を期待する銘柄ではないということですね。


配当
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連続増配年数は、さほど長くありません。

※MO、PMはスピンアウト以前を含めると配当王
  • MO 11年

  • PM 11

  • BTI  5年


配当性向
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フィリップモリスは100%スレスレの数字を往復しています。

年々増配率がしょっぱくなっているのも、このあたりの数字が影響していると言えそうです。


アルトリア、ブリティッシュ・アメリカン・タバコなどは75%を目安に安定しています。


株主優先度の高さが伺えますね。




成長性

こちらも、いつもの数字における本業で稼ぐ力だけを比較してみます。

銘柄粗利益営業利益純利益
MO49.40%2.50%-3.40%
PM65.40%37.30%25.30%
BTI82.90%34.80%22.00%


粗利の高さでは、ブリティッシュ・アメリカン・タバコがダントツの数字となっています。

直近の数字では、アルトリアがマイナス入りしているものの、3社ともに平均的な営業利益は30%を超える高収益企業であることは間違いありません。


原価、製造コストが低く、設備投資が長期にわたって必要がないと企業は投資家にとって、大正義であることには変わりありません。

大差はないもの、フィリップモリスがトータルで最も高い数値となっていました。



続いてEPSの結果です。
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何とか横ばいをキープしている、といったところです。

アルトリアは、戦略的な失敗が相次いでいるせいで、今なお低迷期間から抜け出せずにいます。




営業キャッシュフロー
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たばこ銘柄の強さの根源が、この営業キャッシュフロー、および営業マージンに集約されているかと思います。

需要人口が深刻な現象を迎えつつも、売上は増加しており全体キャッシュフローも改善しているという点はもはや脅威ですね。


自社株買い
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定期実施しているのは、アルトリアのみですね。

フィリップモリスは、一切変化なしとちょいサボり気味ですが、株価のベータ値は0.77とそれなりに安定しており、直近の2年においては70~85ドルのボックスレンジで収まっています。

サポートライン的にも70ドルが目安と分かりやすく、個人的にもここを下回った際に買うように努めています。







まとめ


全体として2017年をピークに直近の3年間は、緩やかに減少傾向にあるということは共通していますが、PERおよび株価が示す通り、フィリップモリスがトータルの成績では頭1つ抜けている印象でした。


ブリティッシュ・アメリカン・タバコもレイノルズを買収して以来、財務状況、フリーキャッシュは、劇的に向上しています。


個人的には、ADRの恩恵を受けられるフィリップモリス、時点でブリティッシュ・アメリカン・タバコにはまだまだ投資としての魅力は高いように感じられます。


アルトリアは、あくまで本業とは別の投資先でコケているため、一人負け状態が続いており、正直なところ、あと1回くらい微妙な波があってもおかしくないような気もします。(2度あることは・・・的な)


同じく高配当セクターでもある石油関連よりも、原油の価格等の外的要因も少なく、株価もサポートラインもしっかり働くことから、十分キャピタルゲインも狙えるセクターだと思います。


皆さんの参考になれば幸いです。



最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
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以下、個別銘柄の紹介記事です。


【MO】アルトリアの紹介記事です。



【PM】フィリップモリスの紹介記事です。



【BTI】ブリティッシュ・アメリカン・タバコの紹介記事です。