こんにちわ。


世界最大規模のITコンサル企業の1つ、アクセンチュアが2020年の4Qの決算発表をしました。


それでは、早速中身を見ていきたいと思います。






2020年4Qの決算内容


何故急にアクセンチュアか、というと密かに「次の購入検討銘柄リスト入りしている企業」だから、です。


なんて、記事を書き出していたら、大御所ブロガーYUTA様とネタがモロ被りしてました・・・。

でも所感が近かったので、ちょっと嬉しい。

パクったり、意見にすり寄ってる訳じゃないよ!



EPSは7.68、PERは27.93と実力、人気とも申し分ない企業なハズですが、ブログ界隈でもアクセンチュアってあまり有望な投資先として、あまり名前が挙がってこない不思議な企業です。


想像するに、2019年まで年2回の配当というのがネックだったんじゃないかな、という気がします。


簡単にどんな企業かというと、アイルランド発の総合コンサルティング企業で、日本法人もあり、SIerとしても大きい市場を持っています。



特にテクノロジー向けのコンサルティングに強く、クラウド、マイクロソフト、オラクル、SAP、セールスフォースにセキュリティと幅広いパートナーシップを持ち、通信、メディア、金融、公共、消費財などの多業種にワンストップソリューションとして提供できるITコンサルの最大手企業と言えます。


デジタルトランスフォーメーションといえば、日本市場でも破竹の勢いを続ける【3962】チェンジの福留社長も同社の出身でしたね。


【チェンジ】
3962-chart


と、余談が膨らんでしまいましたが、さっそく気になる決算の内容を見ていきたいと思います。


2020年第3四半期の、アクセンチュアの発表は、ざっと以下の通りでした。


  • 純売上高は108億3500万ドル
    (2019年の110億5500万ドルから比較して2%減)


  • 純利益13億500万ドル
    (2019年11億4500万ドルから比較して13%減)


  • 2020年の第1四半期の調整後1株当たり利益(EPS)は1.99ドル
    (2019年の1.74から比較して14.36%増)


  • 営業利益は15億4400万ドルで
    (2019年の15億7100万ドルから比較して1.7%減)


それなりの増減を伴う内容でしたが、前年比で売り上げは減少するものの純利益は増加するなど、それなりの検討は見せたものの、二期連続でのアナリスト予測を下回る結果となったことから、大きく売りが進んだ模様です。


今回の決算をグラフにすると、下記の通りとなりました。


acn-q4

グラフを見ての通り、2020年以降の売上は減少傾向にあり、利益もアップダウンを繰り返す形ながらも株価は昨年度対比200ドルから240ドルまで順調に伸びていました。


深刻なダメージというほどの減少ではないものの、年間を通して売り上げが縮退傾向にあるのは望ましくないです。


なお、今回の株価の大幅な下落を伴い、配当率は1.53%にまで上昇しました。





前回からの推移について

【ACN】アクセンチュア
acn-chart


直前まで続いていた調整相場の煽りを受けてか、当日は-16.23ドル(7.04%)となる下落となりました。


特にここ最近の情報技術セクターに対する強烈な売りが続いていることから、投げ売りした投資家も多かったのではないでしょうか。


なお、今回のEPS推移はこのような形になります。

acn-eps


うーむ、、、やはり見た目の印象としては、よろしくないですね。


今回、減少している要因としてコンサルティングビジネスが減少ということからも、コロナショックによる新規案件の獲得が難しくなっていることは言うまでもないと思います。


特に、コンサルティングの場合、綿密な打ち合わせを要し、要件定義といった顧客折衝のフェーズからフィーや営業費用が発生するビジネスのため、ZoomやTeamsを利用したリモート営業で進めたとしても、なかなか想定以上に進行に難があったであろうことは想像に難くありません。


その一方で、アウトソーシングは例年通りの成長を見せており、こちらでしっかり稼げている分、同社を心配する必要はないと見ています。





まとめ


個人的な見立てでは、ここまで急落するほど、悪くなかったんじゃないかなぁ、という気がしています。


あくまで今回の大幅下落は、直近のGAFAMを始めとする大型IT企業の売り浴びせに耐えかねた投資家による投げ売りが多かったのでは、と予測してます。



前述の通り同社の投資が配当は年2回でしたが、本年度から年4回の配当へと変更されていますし、長期保有による配当妙味は増していると言えます。

acn-dividends
配当性向も低く、連続増配の可能性も十分。


ここ1~2年間の株価の上昇スピードが速いために、利回りは年々減少にあるものの、情報技術セクターで1%超えはありがたい配当ですよね。


加えて、63億5000ドル分の自社株買いを発表しており、その潤沢なキャッシュフローには申し分なく、しっかりと株価のテコ入れをしている点も非常に評価も高いです。


acn-stocks


営業キャッシュフローは、圧倒的な安定感を誇りぐんぐんと成長しながらも、財務、投資CFに例年の乖離が少なく、非常に安定した経営であることが見て取れます。


acn-cf



先日のエスティ・ローダーの様に、マイナス決算後の急落から一気に持ち直す可能性もあり、購入を検討していた投資家にとっては、大きなチャンスとなりえる可能性もあると見ています。


とはいえ、大きな買いのチャンスと言える反面、売り上げの減少を次Qでしっかり巻き返すことが必要となりますので、焦りは禁物となります。


コンサル企業が無くなることはないと思いますが、クラウドやSaaSが浸透すればするほど、エンドツーエンドのビジネスモデルになることから、仲介業者の利益は目減りしていくことになり得るわけで、コンサルティングビジネスがしっかり立て直せるか、が今後のカギだと言えるでしょう。


市場全体が持ち直しの相場であれば、思った以上に早く株価は元に戻るとも考えられます。


もう少し今後の株価の反応を見つつ、市場の買戻しが強いようであれば、試し腹を入れても良いかもしれませんね。



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